個展を終えて ■開催日程 上記の日程で、駒師としての号・酔棋こと増山雅人の自宅にて、「第2回個展」を開催しました。個展にご来場いただいたみなさんに、あらためてこの場でお礼を述べさせていただきます。 2001年9月にホームページ『駒の詩』を開設してから、早いもので3年以上が過ぎ、ありがたいことにこのHPへのアクセス数も、2004年の末にはすでに50,000を超えました(2005年6月現在60,000超)。
上記の言葉は、酔棋制作駒「第2回個展」でコンセプトとした「使われてこそ名駒」を喚起するものです。また、これらは「第2回個展パンフレット」(下記参照)の表紙にも掲げましたから、ご存じの方も多いと思います。 ■第2回個展パンフレット
出品作について
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| 狭さもひとつの親近感? | ショーケースの駒を見る。 |
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| 食い入るように駒を見る。 | おなじみの駒を手にする。 |
作品展示は、全部で32作で、書体数は24種に上りました。古いものは手元に置いてある第1作の「無双」はともかくとして、1989年制作の「坂田好」(第66作)から最新作(個展当時)の「龍山安清」(第252作)までの全32作でした。
その中でも、「作品ライブラリー」にもすでに掲載している「董仙」は、盛り上げに木地呂漆を使い自分好みに仕上げたもので、第250作の記念作となりました。
同じく「作品ライブラリー」に掲載している「淇洲」(第241作)、「無劍」(第245作)、「宗歩好」(第248作)は、個展を見がてら購入者や制作依頼者が作品を受け取りにいらっしゃいました。
■開催中のオークション(入札)など
このHP「酔棋からのお知らせ」をご覧いただいている方にはご存じのとおり、個展開催中の2日間だけ会場にて駒の入札を催しました。
その入札の駒は、中国黄楊虎斑盛り上げ駒の「龍山安清」(第252作)です。最低価格10万円からスタートし、参加者が5人で最高価格をつけた塩井氏が158,000円で落札しました。比較的リーズナブルで落札され、提供した私としてもよかったと思っています。
裏話としては、実はこの駒は開催日直前に完成したので、出品できるかどうかが心配でしたので、出品できただけでホッとしたのが実情です。ただ不思議なことに、期日に間に合わすように一気に作ったからか、駒としての勢いが出ており、意外といい仕上がりになったのではと、ちょっと自負しています。
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| 入札箱(左)と入札駒。 | 抽選の薩摩黄楊の駒木地。 |
また、個展開催の翌日(21日)が締め切りであった駒オークションの「巻菱湖」(第233作)も展示しました。その展開などの詳細は、別項「第5回酔棋制作駒オークション」をご覧ください。
先の3月中旬に応募を締め切った、「第2回酔棋制作駒プレゼント」抽選の当選者の郡司氏も、友人とご一緒に個展にいらっしゃいました。制作したばかりの「宗歩好」(第254作)の彫り駒がそれで、個展開催中には駒木地のみを展示しました。
5月下旬に駒を完成させ、郡司氏にお渡ししました。その模様は、別項「第2回駒紹介」をご覧ください。
■個展開催中の対局用の駒
出品作の中から下写真の盛り上げ駒の3作を、個展開催中に対局用の駒として、会場にいらっしゃったみなさんにリビングを開放し、実際に指して使っていただきました。
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かなり使っているから、ところどころに対局の傷が見られる。 |
実戦で使われるようになってから、すでに10年は過ぎた。 |
3作の中では、最も新しい。所蔵者もそれほど使っていないようだ。 |
「龍山安清」(第195作・1999年)はふだんから私が日常的に使っている駒で、別項の「作品ライブラリー・龍山安清」にも掲載してきました。虎斑の「巻菱湖」(第145作・1994年)は三上氏に譲った駒で、別項「あの駒は今・銘駒収集家は棋聖を苦しめた」でも詳しく紹介しています。「宗歩好」(第202作・2000年)は、当時高橋氏に差し上げた駒です。
これらの盛り上げ駒で対局が始まると、駒好きはやはり将棋好きなのか、対局見物にギャラリーが集まっていました。とくに金子タカシ元アマ竜王の駒落ち(二枚落ち)対局には、見ている人も一手一手に魅入られていたようでした。
この様子を見るにつけ、駒は使われると輝きを増してくることが、あらためて思い知らされました。もちろん実戦で指すわけですから、よく見れば細かな傷がところどころについてしまいますが、それさえもひとつの魅力と感じるのは、私だけではないでしょう。
これらの駒が、必ずしも「使われてこそ名駒」とはいえないのはもちろんですが、「それを目標に駒を作りたい」とあらためて感じました。
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| 金子元アマ竜王(左)辛勝。 | 対戦相手は代わる代わりに。 |
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| 龍山安清の指し心地は? | 私(酔棋)も一局指しました。 |
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| コーヒーでひと休み。 | お茶を飲みつつ観戦。 |
■駒好き仲間と駒談議
かつて私が編集した本(『角命戦法』など)の著者・木屋太二氏(写真右)が、女流プロの草分けとして知られる蛸島彰子五段を連れて会場にいらしていただきました。
そこでお二人と私と三上氏(写真後)とで、右写真のようにパチリと記念撮影。お二人とは駒をご覧いただいたあとに、しばらくみんなで駒談議。
蛸島五段は、私の使っている「龍山安清」の王将1枚玉将2枚の組み合わせの駒に興味をもち、書体も同じ「龍山安清」の彫り駒で、そのような駒(王将1枚玉将2枚)を作ってほしいと依頼されました。
自らの研修会で使用する駒で、通常の王将と玉将の他に双玉の組み合わせができるのがいいとのお考えでした。今年の秋前には完成させるつもりですので、いずれ「作品ライブラリー」に掲載する予定でいます。楽しみにしていてください。
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| 歓談の合間に駒の手触りを。 | 駒研の北田会長も対局観戦。 |
| 今回の「第2回個展」に足をお運びいただいたみなさん、ほんとうにありがとうございました。 予定なさっていても、残念ながら諸事情で来られなかった方や、今回は見合わせた方々も、もしも第3回個展があれば(?)、ぜひ足をお運びください! |
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酔棋制作駒個展(第1回)-棋は鼎談なり- 1991年11月に行った1回目の「酔棋制作駒個展-棋は鼎談なり-」を振り返って、少しここに紹介してみます。
会場は東京・高田馬場にある「ギャラリー麦」。制作数100組を記念した個展でしたが、当時実際に集めることができた出品作は60作ほどでありました。この個展が終わったあとに疲れからか、持病の喘息で苦しんだことも、今では懐かしい思い出と
なっています。
「棋は鼎談なり」のパンフレットの題字とイラストは、漫画家の永島慎二氏(別項「漫画家・永島慎二駒語録」参照)が、この個展のために描いてくれたものです。 内容は、酔棋流駒作りの紹介や酔棋作品のリストなどです。現在のように、当時パソコンはまだ普及していなかったものですから、コピーを駆使しての手作りでした。もしも、当時のパンフレットを現在も お持ちの方は、一種のレアものかもしれません(笑い)。 色紙「心月輪の駒」は、昨年(2004年7月)に亡くなられた原田泰夫九段が、当時の個展のときに持参していただいたものです。 ちなみに「心月輪」とは、良寛和尚の遺墨だとのことです。この色紙を見ると、将棋を愛し、良寛を敬愛していた原田九段が偲ばれてきます。 |