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書体への誘い 16 三邨 <さんそん>・英歩
<えいほ>
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| この項では、「三邨」「英歩」の2つの書体について掲載する。これらの2書体はまったくかかわりはないのだが、その書体が完成されるまでのルーツがほとんど不明なのが共通点といえる。 そこで、やむをえずそれぞれのルーツについてあまり言及せずに、作品の紹介と、私(酔棋)なりの書体として確立させていく経緯について、おもに述べることにする。 |
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三邨書の変わった特徴
この「三邨」は、これまでに3組しか作っていないから、私(酔棋)としては比較的少ないほうの書体である。全体のイメージとしては、なかなかいい書体だと思うのだが、駒字としてはやや弱くていまひとつの気がして、数を作ってこなかったのかもしれない。 |
■「三邨書」の由来
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| 豊島龍山の字母帖に残された「三邨」。 |
以前、図書館などにも足を運び調べてみたが、まったくといっていいくらい駒の書体としての「英歩」にたどり着くものは、見つからなかった。
ただ、江戸時代の棋譜に「前田英歩」なる人物が出てくるので、もしかするとその人が残した書から、豊島龍山が創作した書体なのだろうか?
また、同じく「書体への誘い」の別項「宗歩好」でもその読み方について少しふれたが、やはり「英歩」についても、「えいほ」と「えいふ」のどちらが正しいのかはっきりとはしない。ここでは、一応「えいほ」としておく。
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| 豊島龍山の字母帖に残された「英歩」。 |
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本来は彫り駒向きの書体なのか?
現代の作家や、ここに紹介する自らが作った駒を別とすれば、今までに「英歩」の現物には、たった1作の龍山作の彫り駒しか見たことがない。その駒を拝見したとき、際立った特徴はないが、独特の「と金」と「龍馬」には魅かれるものがあった。 と金について
「成銀」「成桂」「成香」の小駒の裏字は、すべて「金」の崩し字である。しかし、「と金」についてはそれ以外に異説もあるので、少し紹介しておこう。 |